STUDY
株式会社レインズインターナショナル様
採用ブランドを活かしたアルバイト募集
炭火焼肉酒家 牛角、しゃぶしゃぶ 温野菜、かまどか、居酒屋 土間土間など、多数の繁盛ブランドを展開する株式会社レインズインターナショナルは、2010年から同業他社に先んじ、積極的にソーシャルネットワークを活用したキャンペーン展開に取り組むなど、ブランド価値を高めながら集客に結びつける手法を常に開発してきた。
なぜ、自社の看板で集められないのか?
しかしながら、同じ"集客"の筈なのに、なぜか人材採用においては、昔ながら広告媒体頼りであった。即ち、紙媒体であれ、インターネット媒体であれ、数週間経てば消えゆく広告枠に対し、経費を計上し続けていた。
同社が「この広告経費を、自社メディアに投資すれば、人材採用であっても自社のブランド価値で集客ができるのではないか?」という仮説に至るまで多くの時間は必要なかった。
課題解決策はどこに?
直営店にフランチャイズ店を加えると1000店舗を大きく超える同社チェーンでは、現場の売上を支えるアルバイト採用費用が、莫大にかかっていた。2009年頃より、求人広告媒体大手企業各社に対し、「自社のブランドを活かしてアルバイト応募者を集めたい」と解決策提示を打診したが、意を汲み取り、期待に応える提案をした企業は1社たりとも無かった。各社の営業担当は口を揃えて言った。「当社の求人広告媒体にバナーを貼って特集ページを作りましょう。」
採用ホームページ(アルバイト募集サイト)の立ち上げ
2010年5月、同社は「自社のブランド価値でアルバイト応募を集めること」を目的に、自社の独自ドメイン(独自のURL)、独自デザインで、採用ホームページ(アルバイト募集サイト)を立ち上げた。
「HRソリューションズだけが、唯一、望む解決策を持参してきた」と同社は言う。採用ホームページの立ち上げは、もちろんゴールではない。アクセス数を増やし、応募数を増やすために、フランチャイズ店に対し利用を促し、掲載原稿数を増やした。ウェブ解析結果をもとに細かいチューニングを重ね、検索エンジンへの最適化を継続して取り組んだ。その結果、アクセス数、応募数ともに右肩あがりで伸び続けた。
自社採用ホームページの検索エンジン最適化
アルバイト採用に対する現場の意識改革
「テーブルレストランは人の提供するサービスこそが商品であり、ブランド価値を決定する。」「業績はアウトプットにすぎない。アウトプットを改善するには、インプットを改善せねばならない。即ち、CS(顧客満足)を決定するのはES(従業員満足)である。」と、同社は言う。しかしながら、忙しい店舗の現場において、本来最も重要な筈の人材採用業務は、負担として位置づけられがちであった。
採用ホームページ公開後、1年が過ぎ、驚くべきことが発見された。同社直営店のアルバイト在籍状況を調査したところ、「採用ホームページから応募したアルバイトは、求人広告媒体から応募したアルバイトよりも、在籍期間が長い。」ことが判明した。それは、「自社採用ホームページはモチベーションの高い応募者を募ることができる」という発見であると同時に、「アルバイトの在籍期間は伸ばすことができる。即ち、ESを高めて離職率を改善することは可能である。」という発見でもあった。同社の現場において、人材採用業務が、負担から重要業務に変わる瞬間であった。
直営店のアルバイト入社は過半数が採用ホームページ
「応募数で計測すれば、採用ホームページよりも求人広告媒体のほうが多い。しかし応募が欲しいわけではない。入社数で計測すれば、過半数はホームページだ。」同社の「自社ブランド価値によるアルバイト募集」は、これからも進化/深化を続けていく。